STUDY ABROAD

留学

留学日記

群馬県立心臓血管センター | 群馬県前橋市

循環器グループ 沓澤大輔

留学期間:2014年4月〜2016年3月

筑波大学で、不整脈次世代研究部門 医師向け教育プログラムが行われた際に、特別講師の熊谷浩司先生からトレーニングに来ないか?と誘われ、心臓血管センターを留学先に考えはじめました。

センターは群馬県前橋市のはずれで赤城山の南麓にあります。ICUを含めて187床と小さい病院ですが、3つの循環器病棟とICU、手術室(虚血カテ室2つと不整脈カテ室2つ、心外オペ室2つ、ハイブリッドOR 1つ)を備えています。年間でカテーテルアブレーションが約1000件行われています(うち心房細動は約600件)。ですから、センターには多くのシニアレジデントがいます。毎年、各地から4人前後が、経験を積みにやってきています。山形大学からは私が初めてでした。ただ、シニアレジデントたちはみな、同じような境遇で医歴も近く、すぐになじむことができました。シニアレジデント用の官舎では、家族ぐるみで交流をはかることができました。

外来と緊急当番のときを除き、月曜日から金曜日まで毎日カテ室に入り浸りです。県内のみならず、近隣の栃木や埼玉・都内・東北は山形からも紹介症例が集まっています。発作性心房細動のみならず、持続性心房細動・慢性心房細動、ときには難治性の心室頻拍も経験しました。実際に、2年間で約500例(うち心房細動は300例)に携わりました。虚血性心疾患の治療とは無縁で、オンコールで緊急心カテに呼ばれることもなく、毎日を官舎と往復して過ごす、短期間でしたが濃厚な2年間でした。

センターでの経験や上司と多くの仲間たちとのつながりは、非常に大きな財産になりました。これからの山形県・東北での不整脈治療に生かしていきたいと思っています。このような良き機会を与えていただき、第一内科医局の先生方のご高配に心から感謝いたします。ありがとうございました。